本レポートでは、当日の講演内容と参加者アンケートの結果をご紹介します。
省エネ適合義務化で高まる訴訟リスクと結露トラブル
2025年4月より、省エネ基準の適合が「努力義務」から「義務化」へと変わりました。従来、省エネ法に基づく断熱施工の瑕疵について法的責任を問われることは稀でしたが、義務化により今後は工務店の施工不良に対する法的責任が問われる可能性が高まっています。
断熱工事における施工不良は、壁紙のカビの発生といった表面的な問題から、建物の耐久性を損なう深刻な問題まで多岐にわたります。
省エネ適合義務化で高まる訴訟リスクと結露トラブル
2025年4月より、省エネ基準の適合が「努力義務」から「義務化」へと変わりました。従来、省エネ法に基づく断熱施工の瑕疵について法的責任を問われることは稀でしたが、義務化により今後は工務店の施工不良に対する法的責任が問われる可能性が高まっています。
断熱工事における施工不良は、壁紙のカビの発生といった表面的な問題から、建物の耐久性を損なう深刻な問題まで多岐にわたります。
多くの事例では「表面結露」「内部結露」「夏型結露」のいずれかが関係しており、それぞれに異なる発生メカニズムがあります。
セミナーでは、それらの仕組みや、実際のトラブル事例について、調査から修繕に至るまでを詳しく紹介しました。
断熱の施工不良とは…
本来なら隙間なく充填されているはずの断熱材が何らかの理由により欠損している状態。断熱欠損が生じるとそこから熱が出入りして本来の断熱性能を発揮できなくなる他、結露やカビを発生させる原因となります。
断熱の施工不良とは…
本来なら隙間なく充填されているはずの断熱材が何らかの理由により欠損している状態。断熱欠損が生じるとそこから熱が出入りして本来の断熱性能を発揮できなくなる他、結露やカビを発生させる原因となります。
「天井が腐って落ちてくる?」──3000万円の修繕に発展した断熱施工不良トラブル
今回のセミナーでは、古川氏より、省エネ基準適合義務化に伴いリスクが高まる「断熱施工不良」の実例として、実際に発生した深刻な結露トラブルが紹介されました。
ある住宅では、外断熱部分の外壁が波打ち、小屋裏には屋根からの結露水の跡が確認されるなどの異常が発生。
今回のセミナーでは、古川氏より、省エネ基準適合義務化に伴いリスクが高まる「断熱施工不良」の実例として、実際に発生した深刻な結露トラブルが紹介されました。
ある住宅では、外断熱部分の外壁が波打ち、小屋裏には屋根からの結露水の跡が確認されるなどの異常が発生。
施主は「天井が腐って落ちてくるのではないか」との不安を抱き、住宅紛争処理機関へ相談。
建設会社との調停に発展しました。