【ニュースリリース】国内初、デコスファイバーが建築用断熱材として炭素固定量を発表 

脱炭素時代の新たな一手「炭素の固定化」

国内初、デコスファイバーが建築用断熱材として炭素固定量を発表 

住宅1棟分で杉の木154本相当の二酸化炭素を吸収・固定

デコスファイバーの使用による炭素固定量

新聞紙を主原料としたセルロースファイバー断熱材「デコスファイバー」の製造・販売・施工を手がける株式会社デコス(本社:山口県下関市、代表取締役:安成信次)は、国内の建築用断熱材として初めて炭素固定量を算出、発表しました。

カーボンニュートラルの実現に向けてCO₂排出量の削減が求められるなか、「大気中の二酸化炭素を閉じ込める=炭素の固定化」という新たな観点に注目が集まっています。デコスファイバーを住宅1棟あたり1.2トン使用することで、40年生の杉約154本が1年間に固定するCO₂量に相当することが明らかになりました。


建築業界でもCO₂排出量の「見える化」が加速

国が掲げる「2050年カーボンニュートラル」に伴い、住宅・建築分野でも脱炭素化の取り組みが進んでいます。エアコンや照明など省エネ設備の導入、断熱性能の向上といった運用段階での省エネ化に加え、「建設時のCO₂排出量」削減への意識も高まっています。

木造化や国産材利用などの構法に加え、製造から廃棄までのライフサイクルでCO₂排出の少ない環境性能の高い建材が注目されています。

当社では2011年に、建築用断熱材として国内で初めてCFP(カーボンフットプリント)認定を取得し、CO₂排出量を数値化しており、またグラスウール24Kと比較し、建設時のCO₂排出量を約56%削減できる実績も公表しています。

今回、新たなステップとして「炭素の固定量」も公表、脱炭素化に向けた次の一手として、その認知拡大を図ります。

 

炭素を「削減」から「固定」へ――“カーボンストックという新しい考え方

「炭素の固定化」とは、大気中のCO₂を何らかの形で大気に戻さずに保持する取り組みで、脱炭素社会に向けた効果的な手段とされています。植物は光合成により二酸化炭素を吸収し、炭素として蓄える役割を果たしています。同様に、木材や紙製品も炭素を固定化する能力を持ちます。2021年に林野庁が制定した「建築物に利用した木材に係る炭素貯蔵量の表示ガイドライン」では、都市部の建物を2の森林と捉える動きが示されました。

デコスファイバーは再生新聞紙を原料の約80%に使用しており、木材由来の炭素固定材としての役割を担っています。紙製品の炭素含有率は35%とされ、デコスファイバー1袋(15kg)で16.955kgの炭素固定が可能、住宅1棟あたりでは1,356.4kgの固定量、40年生杉の木154.13本分の年間CO₂固定量に相当します。今後も、木造建築の推進とともに、断熱材による炭素固定の可能性を提案して行きます。


ニュースリリースPDFはこちら 

https://www.decos.co.jp/wp-content/uploads/7ad035150f48781e421d6acb6e93c8cf.pdf


脱炭素に向けた取組について詳しくはこちら

https://www.decos.co.jp/datsutanso